
はじめまして、ママ投資家のちょる子です。
新NISAのスタートから月日が経ち、「資産運用」という言葉は、いまや一部の富裕層や専門家だけのものではなくなりました。株式や投資信託、チャート分析、企業研究、SNSを賑わす「億り人」の成功談。
皆さんは「資産運用」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。
投資インフルエンサーとして活動する私のもとにも、こんな質問が日常的に届きます。
「ちょる子さん、今いちばん儲かる方法を教えてください」
けれど私はいつも、少しだけ立ち止まって考えてほしいと思うのです。
いきなりホームランを狙ってバットを振る前に、本当に整えるべきものがあるのではないか、と。
それは、バットを振り続けるための体力、すなわち“資金”をどう作るかということ。
資産運用の前段階として、まず家計のキャッシュフローを徹底的に整えること。これこそが、すべての出発点です。

お金の使い道は、突き詰めると次の3つに分類できます。
消費(生活に必要なお金)
浪費(生活には不要な、一時の欲求を満たすお金)
投資・資産運用(将来、お金がお金を生むためのお金)
資産運用の方程式は、実はとてもシンプルです。
いかに「浪費」を減らし、「消費」を見直して手残りを増やし、その余剰資金を資産運用に回せるか。これに尽きます。
たとえば、毎朝のコンビニやコーヒー、ランチ、何気なく使っているタクシー代。
仮に1日300円の出費をやめるだけでも、
300円 × 365日=約11万円。
この「ちりつも」の11万円こそが、将来の資産を生む“種銭”になります。
記念すべき第1回でお話しするのは、華やかな資産運用テクニックではありません。 もっと泥臭く、もっと本質的な、「資産運用を始めるための土台づくり」の話です。

資産運用の基本式を、あらためて確認しましょう。
(収入 − 支出)+(資産 × 利回り)
このうち、利回りは市場環境に左右され、自分ではコントロールできません。どんなに優秀な投資家でも、暴落時では苦戦します。
しかし、「支出」だけは違います。これは、自分の力で100%コントロールできる唯一の要素です。
私が資産運用を始めた頃、最初に力を注いだのは銘柄分析ではありませんでした。
「どうすれば給料の中から、1円でも多く投資に回せるか。」そればかりを考えていました。
私の節約術は、大きく分けて2つあります。
固定費の仕組み化
変動費への“本気の向き合い”

節約において最も効果が高く、かつストレスが少ないのが固定費の削減です。ポイントは「一度やれば終わり」という点。私はこれを「節約の仕組み化」と呼んでいます。なぜなら、真の節約とは「我慢という意思に頼らないこと」を優先すべきだからです。
電力会社やガス会社、なんとなく契約したままにしていませんか? 私は電気料金の比較サイトを駆使し、最も安い会社へ定期的に乗り換えをしています。
これだけで年間数千円〜数万円が浮きます。そして、自宅の「待機電力」も許しません。使っていない家電のコンセントは抜くか、スイッチ付きタップでこまめにオフにする。これは電気代が高騰している現代において基本中の基本です。
かつてプロパンガスの賃貸に住んでいた頃、私はある実験をしました。お風呂の給湯温度を42℃から38℃に下げてみたのです。するとどうでしょう、ガス代がなんと半額になりました。請求書を見た瞬間、私の目は輝きました。
「設定温度を下げるだけでお金がもらえる(支出が減る)!」と。以来、夏場の給湯温度は32℃、冬場も38℃を徹底しています。
大手キャリアから格安SIMへの乗り換えは必須です。契約時の不要なオプションも即解約。Wi-Fi環境をフル活用し、通信費を極限まで抑えます。
また、保険やサブスクも見直しましょう。日本の公的保険は優秀です。「安心料」として払いすぎている民間保険は解約を検討しました。
ウォーターサーバーも、独り身時代は解約していました(子どもが乳児だった頃はミルク作り等で活用していましたが、ライフステージに合わせて見直すことが重要です)。

さて、ここからが本番です。
固定費の見直しは「守り」。ここからは、投資資金を強引に捻出する「攻めの節約」、ちょる子流・節約術をご紹介します。
少々極端に聞こえるかもしれませんが、役には立つと思うので参考になりましたら幸いです。
自宅で一人でいる時は、私は基本的に暖房をつけません。どうしていたか? 家の中でもコートを着るのです。 部屋の中で白い息を吐きながらも、「この我慢が将来の配当金に変わる」と思えば、寒さより希望が勝ります。
お風呂のお湯も、無駄にはしません。残り湯を洗濯に使うのはもちろん、空のペットボトルに詰めておき、タンク式トイレの水を流す際にも活用もできます。災害時の断水にも備えられますね。
また、家族がいる現在は「入浴は時間を空けずにみんなで入る」を徹底し、追い焚きや保温の電気・ガス代をカットしています。
そして、食洗機がないご家庭にぜひおすすめしたいのが、「洗い桶2つシステム」です。1つ目の桶には洗剤と水を入れ、汚れを落とす用。
2つ目の桶には水だけを入れ、すすぎ用として使います。水を流しっぱなしにして洗うのは、お金を排水溝に流しているのと同じ。このシステムなら、水道代を劇的に抑えることが可能です。
食費のコントロールこそ、腕の見せ所です。
買い物は業務スーパーで保存の効く食材をまとめ買い。週末に「作り置き」を駆使して、外食という名の浪費をブロックします。お弁当を持参し、マイボトルでコーヒーと水を持ち歩けば外での出費は基本的には0円です。
日用品でも手は抜きません。ティッシュペーパーは箱から出し、包丁で半分に切って使う。これで2倍長持ちします。
世の中には、お金を使わなくても楽しめることはたくさんあります。
本は図書館。ジム代がもったいないので、トレーニングは自宅で。ペットボトルにお風呂の残り湯を入れればダンベル代わりになります。有酸素運動は「シティラン」。街の景色を楽しみながら健康を手に入れられます。
そして何より、「投資」そのものを趣味にしてしまうこと。銘柄分析や節約の成果確認がエンターテインメントになれば、お金は増える一方です。

支出を絞ったら、次は「入るお金」を最大化します。
「ポイ活」もバカにできません。ポイントサイト経由でポイントを貯め、キャッシュレス還元のキャンペーンも見逃さない。
道を歩いていて自販機があれば、お釣りの取り出し口に目をやる。もしそこに小銭が残っていたら……(※交番に届けましょう)
もちろんこれは極端な例ですし、落ちているお金はきちんと交番に届けなければ犯罪になってしまいますが、お釣りの10円にもこだわるくらい「小さな機会(お金)も見逃さない」という貪欲なマインドが投資家には必要なのです。

「そこまで切り詰めて、人生楽しいですか?」
そう聞かれることがあります。私の答えは、いつも同じです。「最高に楽しいです」と。
なぜなら、この節約の先には、はっきりとした「目的」があるからです。
その目的は人それぞれだと思いますが、私はもともと、口座の残高が積み上がっていくこと自体に幸福を感じるタイプでした。その意味で、このスタイルは自分の性格に非常に合っていたのだと思います。
ただし、皆さんにはぜひご自身の性格やライフスタイルに合わせて取り入れていただきたいと思っています。無理をして心身をすり減らしてしまっては本末転倒です。あくまで健康第一で、「ゲーム感覚」で楽しめる範囲から試してみてください。
そうして生み出したお金が証券口座に入金され、株券に姿を変え、やがて配当金を生み、少しずつ資産が膨らんでいく。この一連のプロセスは、RPGで経験値をコツコツ貯め、レベルアップしていく感覚にとてもよく似ています。
数字が増えるたびに、自分の選択が正しかったと実感できる。その積み重ねが、次の一歩を踏み出す原動力になるのです。
だから私にとって節約は「我慢」ではありません。未来の自由を手に入れるための、極めて前向きな“攻めの行動”なのです。
SNSを見ていると、他人の「大儲け報告」に心が揺れることもあるでしょう。ですが、他人と比べる必要はありません。
本当に大切なのは、自分の足元をしっかり固め、自分だけの「投資の余力」を生み出すこと。それが、相場に長く居続けるための土台になります。
今日ご紹介した節約術も、すべてを実践する必要はありません。まずは、「固定費の見直し」や「先取り貯金」など、仕組み化できる部分から始めてみてください。
そうして浮いた1万円は、20年後のあなたを助ける、立派な資産の“種”になります。さて、キャッシュフローを整え、「種銭」を作る準備はできましたか?次回は、いよいよその種銭をどう扱っていくのか。
「投資は長期戦。続けることの意味と、無理のないルールづくり」についてお話しします。
それでは次回も、「やめられない、とめられない」資産運用の話でお会いしましょう。
ちょる子
親の影響を受け、2011年に240万円から株主優待を目当てに株式投資をスタート。 2019年から育児休暇をきっかけに、大型株のスキャルピングやスイングトレードを開始。 職場復帰後の2022年に資産1億円を達成。2025年には資産3億円を突破した30代の兼業投資家。 育児に励む2児のママでもある。育児と仕事、そして投資のバランスを取りながら、日々奮闘中。趣味は爆損芸。 X(旧 Twitter):@kabu_st0ck
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投資のヒントが詰まった次回コラムもお楽しみに。
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