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償還で「譲渡損」と表示されました。本当に損しているのでしょうか?にお答えします!

償還で「譲渡損」と表示されました。本当に損しているのでしょうか?にお答えします!

※本記事は、ALTERNA(オルタナ)のお問い合わせなどに寄せられたご質問・ご意見に、ALTERNAの中の人(三井物産デジタル・アセットマネジメントの社員)が赤裸々にお答えしていくコンテンツです。

さて、今回のご質問はこちらです。

「浅草案件の償還で譲渡損との表示がありました。分配と合わせたトータルでは利益があるとのことですが、どういうことでしょうか?」

です。

オルタナにて、浅草案件を保有されていた方からのご質問です。

オルタナのサイトを見ると、下図の通り累計ではプラスとなっているものの償還損益がマイナスになっていることからご質問をいただきました。

ご回答(要約)

  • 実態として本案件では裏付け資産である不動産の売却によりキャピタルゲインが発生し、当初発行価格以上での償還となっています(1口あたり発行価格10万円 → 総受取10万7,644円(税引き前))。

1口当たり発行価格

100,000円

1口当たり分配金額総額
(信託期間累計)

107,644円(税引き前)

年率換算利回り

6.1%(税引き前、予想4.3%)

主な増加要因

不動産等売却益

*第1期・第2期の平均値(税引前、年率換算)

  • ただし現行の会計・税務の表示ルールに従うと、案件組成時の取扱手数料等は元本から控除される一方、キャピタルゲインは「譲渡所得」ではなく「配当所得」として表示されるため、表示上は償還時に譲渡損(譲渡所得のマイナス)が出たように見えます(なお、配当所得は譲渡損等と損益通算することで源泉税の還付が行われる可能性があります)。

  • 当社は、元本+利益配当の合計額(投資家受取総額)が最大となるよう運用していますが、投資家のみなさまからは、このような表示ルールは分かりづらいとの声を頂いていますので、他の表示方法を鋭意社内検討中です。

なぜ「元本が毀損したように見える」のか?

表示上の見え方の問題で、トータルの受取額自体が減っているわけではありません。

少し専門的な話になりますが、当社のデジタル証券は信託スキームを用いており、投資家のみなさまには「受益証券」(株や債券と同じ一項有価証券)を提供しています(詳しくは過去コラム「結局、デジタル証券って何なんですか?」も参照)。

案件を組成する際、裏付け資産である不動産を信託会社に信託し、信託会社が受益証券を発行します。このときの信託設定価格(=元本の起点)の決め方には、現行(2025年10月時点)の会計基準(受益証券発行信託計算規則)上、主に2通りあります。

  • 方式①:簿価ベースで設定

  • 方式②:時価(鑑定価格)ベースで設定

当社は方式①を採用しています。理由は、受益証券発行信託の総資産額を抑えられるため、資産規模に比例する各種手数料(信託報酬等)を低減でき、投資家の受取総額(配当原資)を増やしやすいからです。

一方で方式①では、「元本」が発行価格より組成時の取扱手数料等の費用分だけ小さく見える副作用があります。例えば、

  • 発行価格 = 100

  • 取扱手数料 ≒ 4 → 元本認識は 96

  • 償還時に不動産が200超で売却され十分な利益が出ていても、元本として償還されるのは96、残りは分配金(配当所得)として表示されます。

  • 一方で、投資家のみなさまの認識されている「元本」は100なので、税務上は 96 − 100 = ▲4 が償還損(譲渡所得のマイナス)として見えることになり、これが「元本毀損に見える」理由です。

なお、売却により十分な利益が配当所得として出ている場合、上記償還損は、配当所得等の他所得と通算が行われ、源泉税の還付が行われます(※)。

※税法等が改正された場合は、上記の内容が変更になることがあります。また、個々のお客様の固有の事情によっては、異なる取扱いが行われることがあります。実際の申告の際は、税理士・税務署等の専門家へご相談ください。

今後も同様の見え方は起こり得るか?

  • 現行ルール下で方式①を採用し、総資産連動の手数料を抑えて投資家の受取総額を最大化する方針である限り、表示上「売却損」に見えるケースは引き続き起こり得ます。一方で、投資家のみなさまより分かりづらいとの声を頂いていますので、方式変更も含めて現在検討中です。

  • 当社は配当も含めたトータルでの受取額最大化を最優先として運用しています。浅草案件のように、発行価格10万円 → 総受取10万7,644円(1口あたり、税引き前)という実額ベースの成果を重視しており、元本表示の見え方に左右されない運用・開示を心がけていきます。

まとめ

  • 表示上の元本毀損は、現行の会計・税務表示のルールに起因。実額ベースのトータル受取額は当初発行価格以上でした。

  • 当社は引き続き、合計リターン最大化の観点から運用・開示を行います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ご質問・ご意見がございましたら、お気軽に以下のお問い合わせフォームからご連絡ください。

https://support.alterna-z.com/hc/ja/requests/new

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執筆者

オルタナ編集部

三井物産デジタル・アセットマネジメント

三井物産グループが提供する資産運用サービス「オルタナ(ALTERNA)」を運営中。オルタナや資産運用に関するコラムを発信しています。

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