
先日、オルタナを運営する三井物産デジタル・アセットマネジメント(以下、当社)が、デジタル証券ファンドの償還に関するプレスリリースを発表しました。
【総リターンは想定を上回る年5.5%(税引き前)】三井物産デジタル・アセットマネジメント、運用中のデジタル証券ファンドを早期売却し初償還
【総リターンは想定を上回る年7.7%(税引き前)】三井物産デジタル・アセットマネジメント、運用中のデジタル証券ファンドを早期売却し償還
本コラムでは、これらのプレスリリースのタイトルにある「『想定を上回る』『総リターン』」が何を指すのか」や、本プレスリリースを踏まえた、オルタナでの投資検討のポイントについてご説明します!
ーー
当社が運用する2つのデジタル証券ファンドが償還。それぞれ年5.5%・年7.7%(税引き前)の総リターンを達成。売却時のキャピタルゲインの発生により当初想定を上回る結果となった。
オルタナで運用中に表示される「トータルリターン」の計算には含み損益を反映している。償還時の分配額を踏まえて実現する総リターンとは異なる可能性があるため、注意が必要。
当社はアセット・マネージャーとして、資産価値の維持・向上に向けた戦略などを実行し、最終的な投資成果となる総リターンの最大化を目指している。
そうしたアセット・マネージャーの運用実績は、投資判断の重要な材料のひとつ。投資対象資産が異なるため、同水準の総リターンが得られることを保証するものではないが、償還されたファンドとオルタナで現在募集中のファンドには類似点もあり、当社の償還実績を今後の投資判断の参考にしていただきたい。
ーー
まずは、プレスリリースに記載された2つのファンドの投資成果の数値を確認してみましょう。
①不動産のデジタル証券〜ALTERNAレジデンス 新宿中落合・経堂・門前仲町〜(譲渡制限付)

投資期間の利益を年率に換算すると、年5.5%(税引き前)の利回りに相当
A | 1口当たり発行価格 | 500,000円 |
B | 1口当たり分配額(期中) | 36,521円(税引き前) |
C | 1口当たり分配額(最終期) | 534,101円(税引き前) |
D(=B+C) | 1口当たり分配金額総額(信託期間累計) | 570,622円(税引き前) |
E | 募集当初の予想利回り | 3.3%(※1) |
F | 運用期間(実績) | 約2年7ヶ月 |
②不動産のデジタル証券〜草津温泉 湯宿 季の庭・お宿 木の葉〜(譲渡制限付)
投資期間の利益を年率に換算すると、年7.7%(税引き前)の利回りに相当
A | 1口当たり発行価格 | 500,000円 |
B | 1口当たり分配額(期中) | 48,674円(税引き前) |
C | 1口当たり分配額(最終期) | 561,070円(税引き前) |
D(=B+C) | 1口当たり分配金額総額(信託期間累計) | 609,744円(税引き前) |
E | 募集当初の予想利回り | 4.1%(※1) |
F | 運用期間(実績) | 約2年10ヶ月 |
投資期間の利益は、以下のように計算されています。
(ファンド①)
500,000円分(A)これらの商品に投資した場合、
分配金額を合計で、570,622円(税引き前)(D)を受け取ることができたたので、
差額(D-A)の70,622円を、投資元本500,000円(A)で割り戻すと、14.1%の税引き前利回りとなり、
これを年率換算するために運用期間(F)でさらに割ると、年5.5%(税引き前)
(ファンド②)
500,000円分(A)これらの商品に投資した場合、
分配金額を合計で、609,744円(税引き前)(D)を受け取ることができたたので、
差額(C-A)の109,744円を、投資元本500,000円(A)で割り戻すと、21.9%の税引き前利回りとなり、
これを年率換算するために運用期間(F)でさらに割ると、年7.7%(税引き前)
DをAで割った投資倍率(MOIC:Multiple Of Invested Capitalと呼ばれます)を見ると、それぞれの商品は、なんと投資した金額に対して1.14倍・1.21倍になって返ってきた、ということが分かります。
いずれも募集当初の予想利回りを上回る利回りを達成していますね。
なお、これらのファンドは共に、外部の証券会社で販売されたもので、オルタナで販売したものではありません。ただし、当社はアセット・マネージャーの立場で、商品の組成~運用をつとめている点は、現在オルタナで募集されている商品と同様です。
※1) 第1期、第2期の平均値(税引き前、年率換算)
ーー
募集当時の想定を上回った要因を理解するために、デジタル証券の総リターンの成り立ちをおさらいしてみましょう。
過去のコラムでも解説の通り、デジタル証券の最終的な投資成果は、以下の2つの分配から成り立っています。
運用期間中の分配金(運用中分配金)
「家賃収入などの投資対象資産が生み出すキャッシュフロー」を原資として決算期毎(半年に一度)に分配される金額。インカムゲイン。
償還時に得られる分配金(償還金)
「投資対象資産などを第三者に売却」することで得られる代金などを原資とするキャピタルゲイン・ロスなどを加味して、最終期に分配される金額
前述の投資成果に記載する表中で(B)に相当する金額
オルタナを含むデジタル証券の募集時に表示される利回りは、このうち前者にあたる比較的安定して実現性が高い(※2)インカムゲインのみを表したものでした。
一方、後者は、売却完了⇒償還を迎えるまでは確定できない不確実性をはらんでいるため、募集時に表示される利回りには考慮されておりません。場合によっては、キャピタルロス(元本毀損)となるリスクもあります。
プレスリリースで触れた2つのファンドは、運用終了時の物件売却がうまくでき、キャピタルゲインが得られたため、インカムゲインのみの募集時の想定利回りより上振れたということです。
※2) デジタル証券の収益の構造上、収入および費用の変動により配当が増減する可能性があります。
※三井物産グループのデジタル証券〜ザ ロイヤルパークホテル 東京汐留〜(譲渡制限付)の案件詳細ページより抜粋したもの。商品によっては一部異なる可能性があるため、くわしくは各商品の案件詳細ページをご覧ください。
ーー
少し話が脱線するようですが、投資家のみなさまと直接会話をさせていただく機会の中で、「オルタナの運用状況にある『トータルリターン』って、表示されている金額が将来、得られるの?」とご質問をいただくことがあります。
結論から申し上げますと、運用中に表示されるトータルリターンは、前述の通り「最終的な投資成果は、売却まで分からない」ため、このままの金額が総リターンとして将来、受け取れることを保証するものではございません。
当社では投資家のみなさまが最終的な投資成果を予測するための指標として、「不動産鑑定価格」をベースとした基準価額を運用期間中にお示ししています!(くわしくは、過去コラム「『初日から含み益がある理由がわかりません。』にお答えします!」もご覧ください)
運用中に表示されるトータルリターンとは、この基準価額と購入価格の差額である評価損益、つまり「含み損益」であり実現していないリターンと、分配済みの累計インカムゲインを合計したものです。
プレスリリースで触れた2つのファンドも、実は償還前の最新の基準価額と、Bの償還金は一致していません。
償還金は、不動産鑑定評価額とは別に、投資対象資産の売却価格から、売却に伴う諸費用・報酬等の支払いを控除した金額として算出されます。
つまり、基準価額と償還金は必ずしも一致するものでないということを今一度ご理解いただいた上で、アセット・マネージャーをつとめる当社は、基準価額を参考にしながらも、投資家さまの最終的な投資成果の最大化を目指して、売却条件の交渉を行っているということも知っていただけると嬉しいです!
ーー
みなさまが、デジタル証券の投資を検討するにあたって大切にしているポイントは何でしょうか?
「聞き馴染みのあるマンションの最寄り駅や立地エリア」「宿泊したことがあるホテルでの安心感」——こうした直感的な印象を、投資検討のヒントにしている方も多いと思います。
なぜなら、多くの人が行き交うエリアにあるマンションは賃貸需要が高まりやすく、また、宿泊経験のあるホテルであれば、その運営の質や人気の高さを実感として知ることができるためです。これはつまり、高い稼働率を維持しやすい物件である可能性があるということを、無意識のうちに捉えているのかもしれません。
しかし、繰り返し述べているように「最終的な投資成果は償還を迎えるまで分からない」という点が、いままで投資家のみなさまにとって最後まで判断に迷うところだったのではないでしょうか?
本コラムでお伝えしたかったのは、当社がアセット・マネージャー(AM)として、最終的な投資成果の最大化のために最善を尽くしているという点、そして、投資成果の不確実性を踏まえた上で、今後の投資判断では、最善を尽くした証としてアセット・マネージャーの運用実績を参考にしていただきたい点です。
具体的には、
マクロ経済や市場動向の分析や、不動産価値に関わる条件(立地・構造・テナント等)の精査、総リターンの将来シミュレーションを踏まえた、商品化前の投資対象不動産の選定から始まり、運用が開始すれば、
テナント誘致・入れ替え、ときには賃料改定の交渉を行うなどリーシング戦略の実行、設備投資や管理コストの予算管理を日々果たして、運用中分配金をお届けしながら、資産価値の維持・向上につとめ、最後には
投資対象資産の売却先の選定・価格交渉と、投資家利益を最大化すると判断するタイミングでの売却実行を行います。
不動産は唯一無二・千差万別であり、立地や築年数、構造などにより、投資商品としての特性も異なってきます。そのため、過去の償還実績と同様の水準で、今後の商品も総リターンが得られることは保証できませんが、以下のような投資対象不動産を運用するデジタル証券ファンドにおいては、今回の2つのプレスリリースで示す運用実績がひとつの参考になるのではないでしょうか。
レジデンス(賃貸マンション)
償還済の「不動産のデジタル証券〜ALTERNAレジデンス 新宿中落合・経堂・門前仲町〜(譲渡制限付)」と2025/2/27現在募集中の「三井物産グループのデジタル証券〜学芸大学・中野・浅草橋・大塚〜(譲渡制限付)」と以下の点が、類似。
✅都心立地・駅近・築浅の物件を中心に複数物件を運用
✅鉄筋コンクリート造など耐久性の高い物件
✅賃貸ニーズが強く、安定したキャッシュフローを期待ホテル・旅館
償還済の「不動産のデジタル証券〜草津温泉 湯宿 季の庭・お宿 木の葉〜(譲渡制限付)」と2025/2/27現在募集中の「三井物産グループのデジタル証券〜ザ ロイヤルパークホテル 東京汐留〜譲渡制限付)」と以下の点が、類似。
✅信頼性の高いシングルテナント(プライム市場に上場する共立メンテナンス / 三菱地所)と長期にわたる賃貸借契約
✅固定賃料により、安定したキャッシュフローを期待当社は今後も、投資家のみなさまの利益を最大化できるアセット・マネジメントを行ってまいります。本コラムを今後の投資の参考にしていただけますと幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
コラムのご感想や他に読んでみたいテーマがございましたら、お気軽に以下よりご記入ください。
https://bit.ly/4hWLhBI
三井物産デジタル・アセットマネジメント
三井物産グループが提供する資産運用サービス「オルタナ(ALTERNA)」を運営中。オルタナや資産運用に関するコラムを発信しています。
ここから先は三井物産デジタル・アセットマネジメントが作成したウェブサイトです。前ページは当社が作成したものではなく、内容はウェブサイト作成者の評価・意見です。予めご了承ください。