
これまでは資産運用というと、「株式投資と債券投資の組み合わせ」が広く行われてきました。長年、金融理論でも推奨されてきた分散投資の手法です。
しかし、プロ投資家においては「オルタナティブ投資」を取り入れることが一般的となっており、さらに積極化の動きも見られます。
なぜ今、オルタナティブ投資に積極化の動きがあるのでしょうか。
まず「オルタナティブ投資」とは、伝統的な投資対象資産である上場株式や債券に対する「代替的(オルタナティブ)」な資産への投資を指します。具体的には、未公開株や不動産、インフラなどへの投資が当てはまります。

個人にとっては、あまり馴染みがない投資先に思えますが、プロ投資家の間では一般的なものとなっています。
例えば東京大学では、国立大の資金運用に関する規制緩和を機に、2018年から積極的な運用に乗り出しました。当時から基本ポートフォリオにおけるオルタナティブ投資の配分を20%としていましたが、2023年には60%まで引き上げました。
また、私たちの年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)でも、2013年度からオルタナティブ投資に取り組んでいます。上限は資産の5%、実際の配分は1.62%程度ですが、運用額は年々拡大しています(2025年6月末速報)。

プロ投資家がオルタナティブ投資を積極的に活用しようとしている背景として、運用効率を高めながら、より良いリターンを目指せるという点があります。
グローバル化の進行などを背景に、世界の株式市場が似たような動きをすることが多くなり、地域を分けて投資をしてもリスク分散の効果を得にくくなっています。
一方で、プロ投資家が債券に投資する場合、まとまった額が投資できる国債や大企業の債券などが投資先に選ばれることが大半です。しかし、このような投資先は期待されるリターンが低い傾向にあり、債券を組み合わせると資産全体のリターンが下がってしまいます。
そこで、株式や債券とは異なる値動きをするオルタナティブ投資を組み合わせることで、資産全体のリスクを抑えリターンを高める効果が期待できるのです。さらにオルタナティブ投資は、売買のしにくさがある分、より高いリターンが狙えることが多いとされています。

大きなお金を動かし、運用結果にも厳しい目が向けられるプロ投資家の選択は、個人投資家も参考にしたいところです。しかし、これまでオルタナティブ投資は、個人にとって取り組みにくいものでした。
投資信託などを通じた投資を除くと、多くのオルタナティブ投資は、金融市場で公開されていない資産です。そのため、資産の状況が見えにくく、プロの知見がないと適切な評価が難しいことがあります。また投資にまとまった金額が必要だったり、売ろうとしてもすぐに売れなかったりすることもあります。
しかし、最近では個人が参加しやすいオルタナティブ投資が増えてきました。「ALTERNA(オルタナ)」が取り扱っているデジタル証券を通じた不動産やインフラなどへの小口投資も一例です。
新たな投資手法を上手に取り入れ、資産運用の幅を広げていきましょう。
三井物産デジタル・アセットマネジメント株式会社
大手運用会社にて金融教育に長く携わった後、FP資格を取得。資産運用の力で自分らしく生きる人が増えるよう、様々な情報発信を続けている。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。二児の母。
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